イギリスのミニシアター/ロンドン・エディンバラ

ミニシアター

イギリスに住んでいた頃によく行っていた、ロンドンとエディンバラの面白いミニシアターを紹介します☆

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とっても楽しい、趣向を凝らしたミニシアターです。英語字幕でも楽しめるイベントがあります。ぜひ、訪れた際には立ち寄ってみてください☆彡

ロンドン映画館街の中心レスタースクェアのすぐ近くにあるミニシアター。作品と時間帯によって料金が異なる(夜になると料金が高くなる)。

2002年頃、アンディ・ウォーホルのマリリン・モンロー風なカラフルなチャールズ皇太子(当時)の写真がタテに3つくらい並ぶ看板が掲げられていた(イギリス人お得意のロイヤルファミリーいじり)。そこからして、この映画館がユーモアセンス溢れる映画館であることがよくわかる。

新作も上映するが、懐かし系の旧作も沢山上映する名画座であることでも有名。私はここで、フランス発のブラックユーモアコメディ『デリカテッセン』(1991)を真昼間に観て大変面白かったのを覚えている(全編英語だったのですべて理解しきれていないけれども)。


この映画館の最も有名なイベント“Sing-a-Long-a(一緒に歌おう)”シリーズ。観客参加型の映画鑑賞イベントである。これがめちゃくちゃ面白い。劇中の登場人物と一緒に歌い踊り、時に劇中の人物にみんなで話しかける。このイベントだけ急に他の作品のチケットと比べて格段に高い。劇中に使用する小道具つきだからである。また、このイベントは多くの観客が仮装してくるのが常(普通の服装でも可)。上映前に仮装コンテストがあって優勝者を決める(私が行った時は、優勝者にワインがプレゼントされていた)。


『サウンド・オブ・ミュージック』の回に行った時、大盛況で、仮装したお客さんが沢山いた。映画館に入る前、映画観の前で沢山のお客さんが詰めかけ、皆既にノリノリである。そしてこちらも上映前の恒例の仮装コンテストがあって優勝したのは、「トラップ一家の次男」に扮した男性(もちろん大人)だった。正直言って長男と次男の区別はつかないが、本人が次男に扮したと主張していた所が面白かった。因みにその次男氏の服装は、半ズボン(チロルパンツ)にハイソックス、チロルベストにチロルジャケット、そしてチロリアンハットという完璧なチロリアンスタイルであった。大人の大男が半ズボンにハイソックスでチロリアンハットという出で立ちだったので(そしてその次男氏はとても明るいキャラクターだった)、教科書に載せても大丈夫な品行方正な映画『サウンド・オブ・ミュージック』でこんなにも笑わせてくれるのかと、そのナンセンスな所に持って行ったハイレベルかつ良質なお笑いセンスに感服。他の仮装者の多くは修道女に扮していたのも爆笑だった(修道女のほとんどが大人の男性)。

因みに小道具は“布(カットクロス)”で、劇中のジュリー・アンドリュースが子供たちに服を作るのをどうしようかと悩んでいるシーンで観客である我々が「後ろにカーテンがあるじゃない!」とスクリーンに向かって彼女に教えてあげるための小道具である(そして、ジュリー・アンドリュースは子供たちにカーテンで服を作る)。


2024年3月時点、”Sing-a-Long-a”イベントは健在で、以下の作品がラインナップされている(詳細はプリンス・チャールズ・シネマ公式HPを参照ください)。

  • グリース(1975)
  • ロッキー・ホラー・ショー(1975)
  • グレイテスト・ショーマン(2017)
  • ダーティダンシング(1987)
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イベントの対象作品は随時更新されるようです。行く際には必ず公式HPをチェックしてくださいね☆

スコットランドの首都エディンバラにある有名なミニシアター。1947年から続く世界最古の国際映画祭の一つである「エディンバラ国際映画祭」のホームグラウンドである。映画祭には多くの俳優・監督が招待される。館内にカフェが併設されていて、コーヒーを飲みに行くだけでも楽しい。

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残念ながら、2022年10月、運営団体が破産申請を申立て現在クローズ中です。元スタッフ達によって再オープンへ向け計画中とのこと。2024年3月時点の情報によると、2024年夏に再開の予定です。一刻も早く再開してほしいです☆ 

「エディンバラ国際映画祭」は実施するようです(2024年は8月)☆彡


こちらも新作も上映するが、旧作も上映する映画館である。エディンバラの映画ファン憩いの場であった。2003年、夕方の『アパートの鍵貸します』(1960)の上映は満席だったことを覚えている。

この映画館にも趣向を凝らした面白いイベントがある。生ピアノと共にサイレント映画を観るイベントというのがあった。ハロルド・ロイドの『ロイドの要人無用』(1923)を観ながら、ピアニストがスクリーン脇に設置したピアノを弾くというもの。イングマール・ベルイマンの一連の作品を集中的に上映する特集上映もあった(こういうのは日本のミニシアターでもよくやっている)。

更に、コアな映画ファンための集中上映会が用意されていて、特別料金を払えば誰でもメンバーになれる。10作品位を週1回鑑賞するシリーズである。赤い椅子のある通常の会場ではなく、無機質なコンクリートの小さな部屋でパイプ椅子に座って観る。秘密結社みたいだった。観る作品はフィルムハウス側がチョイスしたラインナップで、特殊な作品とポピュラーな作品が入り混じっていた。最初の上映作品が『アメリ』(2001)で、北野武の『ソナチネ』(1993)も含まれていたのを覚えている。

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この映画館のすぐ近くにはエレファントハウスというカフェがありますよ。J・K・ローリングがハリー・ポッターの1作目を執筆したカフェです☆

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